COPY on the road

COPY

67minutes DV スタンダード color 日本 2001年


更新日 2014-03-15

meet.jpg4月24日のミーティングより

おまけ・・・COPYのメンバーが集まるまでの日記

このコンテンツは旧サイトに載せていた文章の転載のため、旧サイトが無いとわからない文章が含まれます。また、今読むと顔から火が出そうな、青さ丸出しの表現が多々含まれますが改稿しておりません、お許しください。


4月2日 新宿某所にて、久々に看板による人材募集を行った。昨年はやっていないので、実に1年と9ヶ月ぶりになる。この活動の歴史は古く、1997年(当時は杉浦大介(安いTV番組の出演者とは無関係)、樋口真弓などと「西武新宿線活性化委員会」を名乗っていた)から夏が来るたび(’99の活動については近況報告の古い部分に載ってます)にやっていたのだが、昨年はネット上の応募で事足りてしまい、もう看板活動は必要ないななどと、思っていたが甘かった。今年はネット上で「問い合わせだけ」の人がやたらと多く、さっぱりメンセツが進まない。まあそれもそうだろう、インターネットなどというのは所詮匿名の世界だからな、実生活のために利用している人間もいるが、一方で、現実より「夢」が好きな人たちの妄想のための道具、でもあるのだ。後者にとってインターネットは「巨大な外部の脳」であり、「行動を起こしたつもり」の満足を与えてくれる「夢」である。つまり噛み砕いていうと、俺は現実を求めて道に出たのだ(メールくれて、なおかつ各地で実際に行動もしている方々、ゴメンナサイ。あなたがたはもちろん素晴らしいです)。
 そんなわけで、新新作スタッフ渡辺君(は、ネットで応募)と、新宿ぺぺの横の信号の近くで「自主映画スタッフ・キャスト募集!ヒマなキミ、参加しよう」の看板を掲げて座っていた。これは対男用戦略である(注1)。12時開始。渡辺君も楽しそうだ(ホントか?)。しかし始めのうちはほとんど反応なし。やがて浮浪者が声をかけてきた。俺は彼らと話していていつも思うのだが、はっきりいって彼らは映画に詳しい。映画だけでなく、その手の活動がダイスキだ。逆にいうと、その手の活動が原因で浮浪者になっている人がいかに多いことか。すなわち、俺も危ない。ちなみに、その浮浪者は俺の以前の看板活動を知っていた。俺もある種の人たちの間では有名だ。
 午後遅くなると、例のティッシュ配りの人(注2)が声をかけてきた。彼とはやたらと縁がある。そろそろやるかなと思って、誘ってみたが、ふられた。彼は腰が重いんだよな・・・。この辺まではあまり反応がなく、俺は渡辺君はどうかなと思ったが、彼はヒマに強いようで、動じる様子はない。で、15時30分を回ってからだろうか、やたらと希望者が現れ始める。18時までに6、7人の希望者が来た。中年から若いのまでいろいろだ。しかし今回は老若男女募集なので全てOKなのだ。渡辺君と、大盛況を喜び合う。しかし、今日唯一の女のコ(2人連れ)をあっさり帰した時は俺はちょっと悲しかったよ渡辺君。
 明日からはもっと短い文章になります。とりあえず久々なんで気負いました。

注1:対男用戦略・・・看板で来るのは90%男。女は興味を持っていても自分からはほとんど話しかけてこない。対女用は、スカウトである。ちなみに俺的統計によると、看板で話しかけてくるのは1日5人程度が平均であり、そのうち3人ほどが希望するというのが一般的な結果である。

注2:例のティッシュ配りの人・・・実は近況報告にもたびたび登場している。3、4年ほど前に、新宿で募集活動をしていた際、近くでティッシュを配っていて、話しかけてきてくれた人。その後、新宿、中野で上映チラシを配るたびに偶然再会しまくっている。




4月3日 朝、上映用のチラシをプリントアウトしていたら、なんと1枚で1時間以上かかった(注3)。その関係で、開始は予定より遅れて13:30渡辺君と合流。しかし例の場所にバイクと自転車が止めてあり、バイクはハーレーと書いてあったので触らず、自転車の方をちょいとよけて昨日より肩身狭く始めた。途中、突然風と雨。ペペ横マックに避難する。16:30頃、再開。映画関係で話しかけてきたのは5人。しかしいずれも「自分も・・・やってるんだけど」タイプで、この日、参加希望者は0。「俺らが募集の看板だしてる場所で18:00からラーメンの屋台を始めるおっさん」(もし今後この日記に出てきた場合、ラーメン屋と略す)としばらく話す。屋台の邪魔になるので、3人で偽ハーレーをどかす。18:00帰る。

注3:プリントアウト1時間・・・うちのOS環境のせいだと思うが、テキストのみのA4ですら1枚で30分ほどかかる




4月4日 13:40開始。なぜか例の場所に障害物が何もなく(ティッシュ配り軍団が配慮してくれているのか??謎)、広々堂々のスタートだった。わりと早い段階からいろいろ来た。話しかけてきてくれたのは女の子2人、中年1人、山伏1人、ごうわく1人(注4)、画家1人、役者1人、学生3人、そのうち参加希望の女の子1人と、画家、役者はメンセツ予定まで組む。山伏は面白いので、いつかドキュを撮らせて欲しいと思い、連絡先をゲット。画家は「ショーケンに似てるでしょ」と言っていたが似てないなあ。その後、画家はなぜかボクシングの真似事を始め、撮って欲しいというのでちょっと撮影していたらイキナリ帰った。夕方また例のラーメン屋が来て少し話した。そして最後ビックリ仰天は杉浦大介(注5)が通りかかったことである。一時帰国中らしい。昨日帰ってきたといっていた。彼とは後日会うことにする。18:00終了、渡辺君と29日のZERO上映のチラシをTUTAYA、テアトル新宿などに置きに行く。渡辺君もしかし相当な変わり者だな。さて俺は明日はMRIだ。

注4:ごうわく・・・こんな書き方してすみません!あの、バカ映画の巨匠、酒徳ごうわくさん。すごくきちんとした社会人であった。

注5:杉浦大介・・・俺の東京での活動再開のきっかけになった人物。彼がうちで「国道8号」を見たことがただのバイト仲間だった我々の関係にその後重要な変化をもたらした。ともに看板活動をした数少ない人間の1人であり(看板は他に「写真展」撮影の樋口、「くるま」出演の栗山みゆき、そして今回の渡辺君しか経験していない)、「写真展」「sea breeze」ですばらしい演技をみせたボクサー兼学生兼ライター兼バーテンダー兼映画好きの、現在アメリカ在住のある意味ナイスガイ。1997年当時彼は田無市(保谷市と合併し現在は西東京市)に住んでいた。俺は下井草に急行を止めること、彼は田無市をどうにかすること(なんだっけ?忘れた)が目標だった。もし俺が昔からホームページを作っていたなら、確実にここのタイトルは「西武新宿線活性化委員会」となっていたはずだ。長い注だなあ




4月5日 朝、病院に行って、帰って夕方から画家の面接予定が入っているので部屋を片付け、渡辺君に電話をし、13:20開始。かつてVシネの現場に参加したときに(2000年2月頃の近況報告に詳しい)助監督をやっていた早坂君が偶然通りかかる。これだから道はやめられないなあ・・・。早坂君はなんと去年ピースボートに一般客として参加していて、俺が前回応募して落ちたピースボートのドキュメンタリーに次回、スタッフとして誘われているらしい。しかも彼はピースボート参加期間中、自主映画を仲間と作ったりして、いつのまにか自主映画にも興味を持ったらしい。てことでZERO上映のチラシを渡しておいた。しかし希望者が来ないなーと思っていたら、男が1人チラシをもらって行き、その後女の子が1人、面接の予約をする。「若いうちに自分を作品として残したい」と堂々と言いきるので俺は焦ったが、その特殊なコミュニケーション技術でいつのまにか俺も渡辺君も「これもありか?」という気にさせられてしまった。その後は「路上駐車を取り締まるのは憲法違反だ」おじさんが熱狂的に語りかけてきた。18:00終了。画家面接。




4月6日 午前中1件面接。終了後13:40より渡辺君と道募集開始。しばらくしてまたもや懐かしい人が来た!!
 話は1999年に遡る。「くるま」の出演者を募集していたある夏の日、ある男が話しかけてきた。彼は古本屋(路上の古雑誌屋の、ちょっと大きいものである)であった。しばらく話していると、横からまた別の人が話しかけてきた。そちらの人と話しているうちに、古本屋はどこかに行ってしまった。その、後から話しかけてきた人と、話しが盛りあがりマクドナルドに行った。戻ってみると、俺が座っていた場所にアイスコーヒーが置いてある・・・。横から、ティッシュ配りが教えてくれた。「さっきの人が買ってきてくれたみたいだよ」。アイスコーヒーは、もう、氷が溶けていた。俺は古本屋がアイスコーヒーを買ってきてそこでしばらく待っていた姿に思いを馳せた。その気持ちが嬉しくて、アイスコーヒーを一気に飲み干した。しかし、お礼を言いたくても、もう、古本屋の姿はない。その後しばらく通い続けたが、2度と彼の姿を見ることはなかった・・・
 話を現在に戻そう。その古本屋が、唐突に俺の前に現れたのである。「よう、久しぶり!覚えてる?」「あ!覚えてますよ!懐かしいなあ・・・あの、えっと」「横の本屋」「そう!あの時、アイスコーヒー買ってきてくれたんですよね、飲みました、ごちそうさまでした、いやーホントにあの時、ごちそうさまって言えなかったのが心残りで・・・また会えてよかった」「いやあホントに久しぶりだねえ・・・」などと、全くフィクションだろうそれ!って突っ込まれそうなしかしホントの話で、実は彼がなかなか姿を現さなかったのは、どうやら彼はその会社(あれって会社なんですねえ)の社長のようなのである。たまたま様子を見に来た時に、俺に会ったらしかった。そんなこんなで、今度はちゃんと連絡先を教えあい、別れた。再会を約束して・・・
 しかし募集の方は調子が悪く、来たのは大学生っぽい男2名、若い男1名、女の子声優1名(結構カワイイ)、30代っぽい男1名。そのうち女の子は希望するも、日程的にまるで不可能。よって本日はあまり収穫なし。しかし気がつくと渡辺君はすっかりラーメン屋と仲良くなっている・・・
 帰ってからまたもや面接。




4月7日 久々によく寝た。例によって13:30開始。初めて渡辺君より先に新宿に着いた。しかし土曜日は反応がない~・・・。結局1日終わって話しかけてきてくれたのはシネマ愚連隊の宣伝の人1名、ごうわくさん(再)1名、若い男1名。面接予約0であった。ちなみに俺的統計によると、土日は非常に反応がないんですねこれが。多分、土日に新宿に来る人って、土日休みの「普通の人」が多いんではなかろうか。普通の人は道端の怪しい看板に声かけようとは思わないよな。18:00終了。で、18:30希望により渡辺君も参加し、まーる(女)面接。本人の希望により即参加決定。しかし、俺の面接運びは完璧だった・・・ちょっとでも間違っていたら参加希望しなかったのではないかと思う。危ないところだった。また、昨日面接した男2名の参加希望を確認。続々と悪条件の映画に参加希望が(笑)。また、一昨日の「路上駐車取り締まりは違憲だ」の人から激励の手紙が。ありがたいことだ。




4月8日 朝、面接予約が入っていたが、電話あり来週に変更。さて看板は日曜日ということで、場所を変え、新宿通りでやってみた。13:30。初めはJR東口出口の広場の端っこでやっていた。話しかけてきたのは男1名、歌舞伎町2丁目で働くパフォーマンス好きな男1名、じいさん1名。面接予約なし。途中タオルくん(注6)がこっちをじっと見ていたが、話しかけてこず。16:00新宿通り歩行者天国の真中に場所を移す。紀伊国屋の前辺り。昔杉浦君と一度やったことがある場所だが、記憶ではその時はあまり反応がなかったような気がするのだが、今回はビシバシ!何人きたかよく覚えていない。なぜこんなに??我々の間では渡辺君が弱そうだからではないかという結論に。女面接予約2名。男予約1名。渡辺君と盛況を喜ぶも、短時間のうちにわらわらと人が来たので、うまく対応できなかった。渡辺君は将来的に新宿通りでなにか看板をやるつもりらしい。18:00新宿通り歩行者天国終了後、タオルくんを待ってちょっとだけ広場でやったが、諦めた。

注6:タオルくん・・・頭にタオルを巻いた、個人的にちょっと欲しかったキャラ。その後も来ないか気にしていたが、現れず。




4月9日 今日は渡辺君用事があり、俺1人での看板。1人だとやはり遅れるなあ、13:50開始。しかし例のハーレーがどどーんと邪魔で、1人だと動かせないのでしかたなくバイクの陰に隠れてやっていたが、さっぱり希望者が来ない。いやーホントに来ないなあ。16:00過ぎ隣で核兵器廃絶運動始まる。俺は旗の立て方を指示(なにやってんだ)。16:30女1人。面接予定組む。17:00過ぎ、古本屋社長と話していると、若い男が1人。しかし予約はなし。その後、明日香が来た。明日香というのは今日18:30から面接予定が入っている人である。で、なんかわかんないが看板活動に加わった。まだ面接もしてないが・・・。その後漫才コンビみたいな無職の中年男性2人。今回は関係なさそうだが、貴重なので連絡先を教えてもらう。で、ラーメン屋来る。ラーメン屋台が来るので、協力してハーレーをどかす。18:00終了。帰って明日香面接。即参加決定(こういうの前にもありましたな。まーるの時ね。2人とも特殊だからな・・・)。もう1件21:00から面接予定があったが、電話ありキャンセル。
 しかしかなり集まってきたな。




4月10日 疲れて朝起きるのが遅かった。渡辺君と13:50開始。好調。若いのが2人、年取ったのが1人、ズッキーニの人が1人、16歳男が1人。面接予約は結果3人(になったんだよ渡辺君。後から電話があってね)。で、なんか知らないがラーメン屋助手もやるみたいなんだけど。18:00終了。渡辺君と、もうこれ以上面接予約が増えるのはまずいだろうという結論に達し、看板は今日で打ちきることにする。明日からは最後の1人、女のこのスカウト。19:30から今日会った若いの面接。22:30から日曜日会った男面接。さきほど終了。明日は早朝から病院に行くので今日は文章短いけど寝ます。




4月11日 早朝病院へ。結果は病気日記参照。13:30新宿。昨日の日記に書いたように、もうそろそろいっぱいなので、看板は終了。今日からは残り女のコ1人のスカウト。・・・のはずだったが、14:00、昨日の年取った人(今後作詞家とする)が現れ、なぜかマクドナルドでミーティング(何の??)。ここでの俺と作詞家のやりとりは、極めてスリルに満ちたものだったといっていい。とにかく、作詞家とのミーティング(だから何の??)を16:00前まで続ける。終了後、渡辺君と新宿通りでスカウト。しかし、なかなか声をかけられず。あまりいいのがいないというのもあるけど。1人だけ声かけて断られる。俺も人間なんで、弱い時もある。そのまま18:00終了。4月29日上映のチラシをミニシアターに置きに行く。18:30、渡辺君はラーメンを食いに。彼はここんとこラーメンばかり食いまくっているな。俺は帰って19:00より面接。20:30終了。ふう。日記も少し疲れてるな。




4月12日 朝から1件面接。その後看板2、3日目くらいに来たプロダクションの人(今後Y氏とする)の事務所へ。Y氏話がとても通じやすく面白い。いい感じの女のコ2人よかったら話しておいてもらえるようにお願いして去る。14:00新宿。腹が減っていた俺はサブナードのてんやで天丼を食らい、渡辺君と新宿通りへ。昨日の反省から、今日は歩きながら行うことにした。主に、マルイヤング館→伊勢丹→マルイシティ館→ビックパソコン館という四角形を、ぐるぐるぐるぐる回りながらよさそうなのをスカウトするというやり方。結果、新宿東口付近においては、マルイシティ館前が最もレベルが高いことがわかった。また、マルイヤング館から伊勢丹辺りには、強引なキャッチセールスがいて、俺らと被る。結局、声をかけたのは6、7名いたと思うが、面接予約0。18:00終了、帰って19:00より面接。




4月13日 朝面接1件。終わって新宿13:50WITH渡辺君。今日はかなり広い範囲を回遊魚のようにまわったが、どうも反応がよろしくない。またもや面接予約0。くっそー。渡辺君の家庭話など聞く。その意味ではよかったが。え?短いって?




4月15日 朝早く面接1件。実はもう1件面接予定があったのだが昨日キャンセルが入っており(女のコ(涙))、時間が空くので寝た。参加すると思っていた2枚目風の男から連絡がなく、看板を復活する必要あり。起きて15:00新宿。渡辺君は今日はコンピュータ関係の資格試験を受けているので、俺1人。新宿通りで看板。16:30頃から?ガンガン来た。以後18:00歩行者天国終わるまでずーーっと説明しまくっていたので声が枯れた。来た人:若い2人組、若い3人組、女3、背の高い男1、カメラマン1、千葉の男1、新入社員1、うち面接予約男2、女1。現在決定8名、残り2名。




4月16日 面接4件。もうそろそろ決まるね、あの悪条件で・・・不思議だ。さすが日本は平和だと思わざるを得ない。


出会いは道の上で

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